植毛とは|採取・ホール・インプラントそれぞれの詳しい解説

植毛手術を行う際に欠かせない「インプラント(移植)」の工程。移植方法によって、理想のヘアスタイルに決まることもあれば、いかにも植毛といった風の髪型になってしまうこともあります。そんなインプラントにはどのような種類があるのか。インプラントについて解説します。

 


植毛手術の「インプラント(移植)」とは

インプラントとは、移植する部分や植毛密度を考慮しながら、採取したドナーをホールに埋め込むことを指します。移植の際、最も重要なことは傷つきやすいデリケートなグラフト(毛包単位での毛の呼び名)を傷めないこと。大切なグラフトを一つもムダにせず移植することが、医師の技術になります。

 

グラフトには3種類あり、シングルグラフト(1毛包)は生え際などのラインを作るのに最適です。

ユニットグラフト(2~3毛包)は、密度の濃い生え際から、ボリュームゾーンである後方へとグラデーション効果を表すのに適しています。

ブロックグラフト(3毛包以上)は、頭頂部など、広範囲に植毛する際に活用されます。

 

インプラント中、麻酔をかけているため、患者さんは特に痛みを感じることもなく、リラックスしながらゆったりとした雰囲気で寛ぐことができます。

 

以前は、移植までに時間がかかりすぎると、傷口が悪化するとされ、1回の手術でできる移植本数も制限されていましたが、最近はテクノロジーが進化して、2000グラフト以上を1回の手術で移植できるようになりました。ただしクリニックによって1回で移植作業を終えるところもあれば、3回程度に分けて行うこともあります。もちろん、ヘアスタイルや毛量などによっても異なります。移植手術は、大体植毛本数1000本につき、1時間程度かかります(あくまで目安です)。

 

 

手術ごとのインプラントの方法

1.FUT(Follicular Unit Transplantation)

毛包単位で移植する方法を、FUTといいます。この方法では、ピンセットを用いて、手作業で1本ずつ移植毛を差し込みます。費用が安い面がメリットです。デメリットとして、針との施術に比べて傷跡が大きい、細かなデザインができないなどがあります。

 

2.FUE(Follicular Unit Extraction)

FUEは細いパンチで後頭部に穴を空けて、グラフトを採取する方法です。インプラント専用機を使って、空気圧でしっかり植え込むのが特長です。移植毛へのダメージが少なく、生着率が高くなります。ただし、成功するには、医師・看護師の高い技術が必要です。

 

3.ロボット植毛

ロボットが髪の角度、向き、密度、本数などを正確に把握し、植毛する方法です。ロボット植毛では、ニードルを用いて、穴の作成と移植を同時に行います。

 

4.マイクログラフト法

1~3本の毛髪が生えた1mm程度の頭皮片を1株として、植毛針で1株ずつ頭皮に植え込んでいく方法です。植毛針による施術のため傷跡が残りにくく、生え際などにも使えるメリットがあります。

 

植毛の種類に関して、詳しく知りたい方は是非ご覧ください。
植毛の種類|手術法から見るそれぞれの植毛法の特徴

 

移植後は不自然にならない?

自分の髪の毛とはいえ、ほかの箇所から髪の毛を移植したら、そこだけ不自然に目立ってしまうのではないかと不安な人もいると思います。ですが、坊主頭でない限り、そのような心配は必要ありません。

 

ただしショックロスと呼ばれる、移植域周辺の自毛が一時的に抜け落ちてしまう現象が発生することがあります。これは手術の失敗ではなく、一部の人のみに起こる副作用みたいなもので、その割合は約10%といわれています。

 

ショックロスの原因は分かっておらず、移植手術による一時的な血行不良という説もあります。症状は数カ月もすると、回復します。


インプラント(移植)の方法はさまざま。専門医に相談して、最適な方法を選びましょう

植毛技術も進化して、インプラントにおいても、さまざまな方法が開発されています。インプラントをするうえで、最も大事なのが生着率。せっかく移植した移植毛も、手術後数カ月ですべて抜け落ちてしまったら意味がありません。生着率を高めるには、新鮮なままのドナーを活用できるスピーディーな動作、デザイン通りに再現する医師の実力などが欠かせません。移植方法が悪いと、頭皮の状態が悪化し、感染症を引き起こす可能性も出てきます。そうならないためにも、事前に医師とよく話し合い、信頼できるクリニックで手術を受けるようにしましょう。